この度は日本免疫学会の免疫サマーインターンシップで4日間訪問させて頂きました。私は直接免疫学に関わる研究は行っておりませんが,本プログラムで免疫学研究を間近で見学し,今後自らの研究に取り入れるための絶好の機会と思い,特に興味を持った炎症制御について研究されている竹内理先生の研究室へ訪問させて頂きました。短い滞在期間でしたが,実験やミーティングの見学,研究の進め方や進路の相談など様々な経験をすることができました。初めて目にする機器や手法も多く,特にFACSやMACSといった細胞分離の手法は大変興味深いものでした。検出する細胞表面マーカーの組み合わせによって分離することは理解できましたが,そのために使用する抗体の種類の多さ(細胞によっては多くて10種類以上)には驚きました。一方で,カラムを使用して分離するMACS,電圧などのパラメータ設定やゲート設定が必要なFACSがそれぞれ液体クロマトグラフィー,トリプル四重極型質量分析計に類似しているように感じられました。実際に使用しているところを見学することで,私が日常的に使用する機器との類似点を発見でき、以前より身近なものに感じられました。また,研究室の皆様に研究内容や実験方法について終始わかりやすくご説明頂いたことが大変印象的でした。こうしたわかりやすく丁寧な説明ができるのは,研究室内で常に自らの知識や意見を表現する習慣があるからと,訪問中に研究室内の至る所で議論が展開されている場面を目にして感じました。この機会に学んだことを活かし,自身の研究をより有意義なものにしていきます。竹内先生はじめ研究室の皆様,この度の貴重な機会を与えてくださり厚く感謝申し上げます。
東北大学大学院薬学研究科 医療薬学専攻博士課程2年 病態分子薬学分野
田中 伸明